田植えが終わらない

クボタ ZP87 祈祷中

最近やたらと農機を更新し続けてる。
安い物から高い物まで様々だ。
使ってる農機が20年前の物が多いので仕方ないのです。
動霧・動散・草刈りの三機も20年以上経過、まだ壊れません。
最近は1kg粒剤が主流で動散が対応できないので、これも買い換え予定です。
動霧のタンクも穴が空いて補修した貧乏くさい状態なので変えるかも?
草刈りだけは、まだまだ使いそうな気がします、丸山壊れないから凄いね。
更にバイク型の溝きりも買おうかなんて話もあります。
まぁ20年以上使ってるので、もとは取れているはずです・・・



中でも飛び切り高価だったのが田植え機。
クボタのガソリン8条植えZP87、お値段300万弱です。
あくまで車体価格で、そこに補助輪やらドライ施肥やら
オプションを追加していくと400万弱になります。
箱まきちゃん(殺菌・殺虫剤自動散布)や、こまきちゃん(除草剤自動散布)
などのフル装備で430万です、今年からGPSを使って自動で直進する
FarmPilotもオプションで始まりました、8条はディーゼルのみですけどね。
ここまでいくと400万後半になります、10ha以上の農家じゃないと割に合いません。
ちなみにFarmPilotの試乗会に行きましたが、圃場が最悪で真っ直ぐ走って無かった。
営業も苦笑いな圃場でしたが、結局はキレイにぶって代掻きしないとダメって事です。


何も400万クラスの8条でないと田植えが出来ないわけじゃありません。
一番の売れ筋は6条だと思います、価格と作業力のバランスが良いのです。
オプション込みで300万前後あれば買えます、8条より100万以上安いはず。
しかし、それでも米農家にとって7・8条は特別で欲しくなるのです。


理由は枕地が一発で植わる、これに尽きます。
規模的に5条植えで十分な農家でも、枕地の処理のために高価な8条が欲しいのです。
8条の田植え機は枕地にドン付きして、バックして旋回する方法で
植えると旋回に使ってた枕地の隙間が丁度8条になります。
ピッタリ8条の隙間なので7条でも、中を植え終わったら最後に
外周、枕地を一周すれば圃場全てが植わります。
これが6条だと隙間が空いてしまうので一周では植わりません。



そんな理由で贅沢に8条を購入したわけですが、やはり枕地一周で終わるのは早いです。
20年以上前の田植え機と比べて、何が楽だったか挙げてみると


1.クラッチ・アクセル操作不要、ゆう優ワンレバーで自動で吹け上がるエンジン
 そもそもクラッチが付いてません、レバー倒せばエンジンが連動して回転上げます

2.スーパーゆう優ターンが凄い、ハンドル操作だけで初心者でも植え始めの位置が合い
 回転マーカーも自動で出る、植え付け部の操作も不要です。

3.ゆう優ロータで枕地を手で慣らす手間が無くなった。走るだけで枕地が綺麗に植わる。
 さすがに秒間1.6mの最高速度では無理ですけどね。

4.あぜ際スイッチで簡単に2条づつ止められる、ドライ施肥も連動で停止。
 植付部を上げると全条復帰するので、枕地に移動した際に植えミスを防げる。

5.ドライ施肥で肥やしがラクラク、これは20年以上前の田植え機にもありました。
 うちが使ってたボロイ6条もドライ施肥をオプション付けできる当時としては
 高い奴でしたが結局付けるに至らず、新車となりましたとさ。
 

気に入らない点もあります、1条で植えられないし肥やしも一応止められますが
ストッパーが2条分しか付いてません、基本的に植えミスはするなと言う仕様です。
止めるだけなら全条停止スイッチがありますけど、8条植えて4条肥やしを止める
とかはできません、あぜ際スイッチ逆に入れた時に大変な目に遭いました。
基本的に後ろを見ないで済むので、ミスしたら先の枕地まで行ってしまいます。
肥やしを入れるボックスが4条づつ分かれてる点も微妙です、あぜ際で止めると
どうしても左右でバラつきがでますが、箱が分かれてるので均せません。
そして前進時には楽としか言い様のないゆう優ワンレバーですが、バックは別です
微妙に嫌らしい硬さで微調整が難しいです、倒せば自動でエンジンが吹け上がるので
3段階下げると急後進します、1段だけだと遅すぎるので2段にしたいのですが
硬くて一気に3段まで落ちてしまうのです、3〜4回ほど急後進して焦りました。
営業は慣れれば大丈夫ですと言うけど、扱いにくいものに慣れるだけで
扱いにくい事に変わりは無いんだよ、将来はコンバインのように無段階レバーにしておくれ。
いや将来になったら自動で圃場全部植わる時代が来るか・・・。


いやー田植え楽だったなと思っていたら、8条のうち1〜2条だけ稲苗が枯れる
圃場が続出、農協に聞いたらどうにもならん、ただ広がらないだろうから被害は
これ以上ないと思いますだってよ、しかし枯れたまま放置もできないので
手で植えてたのですが3反で心が折れました、そこで歩行型2条の田植え機を使い
被せて植えなおす事に・・・


まさか400万弱だして楽に田植えした年に、昭和時代の歩行型田植え機で死ぬ
思いしながら植えなおすなんて思いもしませんでしたよ。
周りの農家が面白がって寄って行く、見て行く、笑って行く。
ここ30年くらい使ってる人なんて見ない地域だから仕方ないけどね
俺も笑いが止まらなかったよ、笑うしかないもん。
歩行型は借り物でしが、持ち主は生産組合で直播のうす植え用だったようです。
使った俺の感想としては、組合なら人数に物を言わせて手で植えた方が楽なんじゃ?
って感じでしたが、まぁ色々と事情があるのでしょう。


明日か明後日にうす植えしたら田植えはやっと終わりです。
しかし来年大丈夫かな、また枯れたら困る。
ここ20年で1度も経験したことないトラブルだった。